仕事のストレスを抱える中で、食べていないのになぜか太る、ということはありませんか?
今で言うブラックな環境で、営業をしていた時、毎日毎日、数字を詰められ、「やばい、やらなきゃ」の一心で、お昼を食べる精神的余裕も、時間もなく、とにかく働いていた頃。
朝ご飯も食べていない、昼ごはんも食べていない、夕ご飯はまぁ人並み程度の一食。むしろ夕ご飯は、家に着くのが日付変わってたから、スープや豆腐で済ますこともありました。
「どう考えても痩せるだろ」という生活の中、ふと、なぜか微妙に肉付きがよくなった気がするではありませんか。痩せる気配は一切なかったんです。
どうしても不思議だったが、最近、ようやく気がつくことができました。
ストレスは太ります。
本当に不思議でしたが、実際にそういうサイクルがあるようです。ここでは、原因を3つ紹介します。
ストレスで食べなくても太る仕組みとは?
ホルモンの働きにより太る
ストレスに対応するホルモンとして、「コルチゾール」があります。
人間は、ストレスを受けると「コルチゾール」を分泌します。血糖値をあげることで、コルチゾールはストレスから身体を守ろうとするのです。身体が危険を感じた時に、エネルギーが必要になるため、血糖値をあげるようになっているのです。
また、コルチゾールが多く分泌され過ぎると、筋肉の合成の抑制し、そればかりか分解を促進します。
血糖値が上がると、上がった血糖値を下げるために、すい臓から「インスリン」というホルモンが分泌されます。「インスリン」は、血糖値を下げる過程で血中の糖分を脂肪に変えてからだに貯め込むように働きます。
脳の司令のより太る
もともと、脳は「エネルギーが足りない」と判断した場合、なるべくカロリーを消費しないようにと、代謝を控え、脂肪を蓄えておくように信号をだします。
ストレス下にある場合、ストレスに対処するために、脳にたくさんのエネルギーが必要になります。しかし、食べていないと、そもそもの栄養が足りません。
ストレスがない状態の時でさえ、食事の量が足りないと、代謝を控えて脂肪を蓄えるようになるのに、ストレス下となると、さらに代謝を控えて脂肪を蓄えるようになります。結果、太りやすくなるのです。
自律神経の乱れによる基礎代謝の低下により太る
ストレスを感じると、以下の現象が起こります。
- 呼吸が浅くなる
- 体温が低下しやすくなる
- リンパ液など体内循環が滞る
それにより、むくみやすくなったり、自律神経の乱れが起こることで、基礎代謝が落ちてしまい、食べたものが燃焼しにくくなり、太りやすくなることがあります。
ストレスが減ると、自律神経が整います。結果、基礎代謝が上がり、食べても燃焼しやすくなるので、太りにくくなります。
ストレスは3段階!太りやすいフェーズにご用心
ストレスで身体が太る仕組みは、先にお伝えした通りですが、さらにストレスには、以下の3つのフェーズがあります。
- やせやすい「警告期」
- 太りやすい「抵抗期」
- 生命の危険にも繋がりうる「破綻期」
それぞれの時期は、どういう状態になっているのでしょうか。
1. やせやすい「警告期」
ストレスの初期段階は、ストレスにより、胃酸の分泌が悪化しているため、食欲が出にくい状態となります。また、代謝も上がるため、まだ、食べても太りにくい状態となっています。
2. 太りやすい「抵抗期」
ストレス状態が続く中で、次第にストレスに対して、身体の抵抗力を上げようと栄養を蓄えようと働き始める時期です。この時期になってくると、副交感神経も高まりによる胃酸の分泌の促進が起こり、食欲が増進してきます。また、ストレスにより摂食中枢が刺激され、人により過食か拒食、どちらかに導かれます。過食に導かれたら、当然さらに太りやすくなります。
3. 生命の危険にも繋がりうる「破綻期」
この状態になってくると、もう身体がストレスに対して適応できなくなった状態です。身体を壊したり、うつ状態になったりすることも少なくありません。心身共に疲弊し、限界となると、命に関わる病気を招くことにもなります。
こちらの3つのフェーズのうち、できれば「警告期」の段階で、自分がストレス下にあることをキャッチし、何かしらの対応ができれば理想ですよね。
まとめ
「なんで食べていないのに太るんだろう」と、仕事のストレスに加えて、体型の悩みまで抱えることとなる職場環境。
もはや自分ではどうしようもなく、環境改善する余地がなければ、自分で環境を変えるしかありません。
ストレスは、もちろん体型だけでなく、髪の毛、病気、老化など、身体の様々なところに影響します。手遅れになる前に、一度、職場環境を見直してみることは必要かもしれません。