企画や提案が通る!数字で話せるようになる「マンガでわかる デキる人は「数字」で伝える」

2019年3月19日

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仕事で、「実際にその企画をやったらどのくらい売上が伸びるのか?」「その施策には、どの程度の効果があるのか?」「根拠となるデータはあるのか?」といわれ、提案が通らない、なんてことはありませんか?

どれだけ頑張っても、相手に「納得」してもらわないことには、何も進みませんよね。そんな時、必要なのが、「数字を使って、相手が納得するように伝える」ことです。その技術を、マンガでさくっと教えてくれる本がありましたので、備忘録かねて要点のみまとめます。

こんな方におすすめ

  • 頑張っているのに、相手に伝わらない
  • 提案しても、「根拠は?」「データは?」と言われてしまう
  • プレゼン資料の準備やプレゼンが苦手

 

「マンガでわかる デキる人は「数字」で伝える」はどんな本?

笑顔と気合いを武器に、営業実績を上げてきた女性が、ワインバーを出店する新規事業のプロジェクトリーダーに抜擢されるも、企画書が全く通らない。そんな彼女が、そもそもの数字の作り方から、数字を使った資料の作り方や説明の仕方を覚え、プレゼンの成功の為に邁進するというストーリー。

大きくわけて、4つのことを教えてくれます。

  1. 「数字」で伝えることの重要性
  2. 定量化の方法、コツ
  3. プレゼン資料作成におけるグラフの使い方
  4. プレゼンのコツ 数学的に説明する方法

それぞれ、見ていきましょう。

 

「数字」で伝えることの重要性、数字の出し方

  1. プレゼン資料作成におけるグラフの使い方
  2. 数学的に説明する方法

「数字」で伝えることの重要性

ビジネスは考え方も、行動パターンも違う人同士が一緒になって進めていくもの。そこで必要となるのが、「相手と同じイメージが持てる」「相手と同じように理解しあえる」さらに「使える人が多いツール」。それがまさに数字です。

数字は、世界共通で伝わる、「会話をはじめとするコミュニケーションに使えるツール」しかも、「コミュニケーションがより効果的で楽しいものになるツール」です。

 

「正確な計算」より「素早くざっくり概算」

ビジネスにおいては、規模感がわかればそれで十分なときがあります。

例えば、営業職の場合、お客様に「どのくらい費用かかるの?」という質問を受けることがあるでしょう。そんな時、お客様は、予算に見合わない金額だと、そもそも商談にならないから、「ざっくりどのくらい費用がかかるのか」を知りたいものです。

規模感が伝えられればいい局面では、時間をかけて、正確な数字を出してお伝えするよりも、スピード重視でざっくりな数字を出してお伝えすることが重要です。

 

相手は正確な数字は求めていない

予算組みをするなど、正確な数字を求められることもありますが、企画や提案においては、みんなが同じようなイメージを持てるためのツールとして数字が必要とされます。よって、正確な数字を求められているわけではないことが多々あります。

そんなとき、概算の数字はどう作ればよいのでしょうか?

例えば、女性営業職の人数の考え方。

日本の総人口=1億2千万人。

日本の全労働人口は、総人口の約半分=6,000万人。

そのうち女性の人数が半分として=3,000万人。

仮に営業職は、そのうち仮に10%として=300万人。

つまり、ざっくり女性営業職は300万人と考えられます。

そんな、ざっくりな計算ができれば、例えば、「100万部売れるような本を作れ」といわれ、テーマを「女性営業職の為の自己啓発本」とした際に、このテーマで100万部売れるかどうか、が推定できます。

今回の場合、先程の女性営業職は300万人のうち、ビジネス書を買う人が仮に10%としたら30万人。つまり、テーマを「女性営業職の為の自己啓発本」とした場合、100万部売るのは難しい、という判断ができます。

概算の数字を作るポイントは、「仮に」決めてしまうことです。

数字というコトバを使って、漠然としたものを、誰もがわかる「量」に置き換えることが大切です。そのために大切なのが「仮に」となります。

ポイント

数字というコトバを使って、漠然としたものを、誰もがわかる「量」に置き換えることが大切。そのために大切なのが「仮に」。

定量化の方法、コツ

「定量化」のステップ

誰もがわかる「量」に置き換えることを、「定量化」と言いますが、「定量化」は、様々なものにおいて可能です。

この、定量化するためのステップが3つあります。

定量化するためのステップ

  1. モレなくダブりなく整理する
  2. 量になっていないものを量にする
  3. 短時間で総量を捉える

このステップを用いれば、例えば、「近くのカフェの一日の平均売上高は?」など、聞いただけでは想像もつかないようなことも、ざっくり概算で出すことが可能です。

詳しい、概算の仕方の説明は本書にあるので、気になる方、もっと知りたい方は、ぜひ読んでみてください。

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なお、仕事では、ヒト・モノ・時間、全てにおいて、お金がかかっています。遅刻しそうな時、スケジュールを組むときなど、すべてにおいて、「定量化」つまり、具体的な金額に換算して考えることが重要です。

 

「定量化」のコツ

「愛の値段はいくら?」といったような、一見、数字とは正反対の事柄を定量化するようなときなど、まず「定義」をし、「比較する」といったことが必要になります。

例えば、「愛」を「プレゼントの金額」と定義し、出せる金額で考えると

・「愛」がない友達へのプレゼント:5,000円

・「愛」がある恋人へのプレゼント:5万円

つまり、「愛」の値段は4万5千円といえます。

数字の特徴として、大きい、小さいがあります。よって何かと何かを比べることで、大きい、小さいといった「差」を明確に表現できます。

何かを定義しないと、思考は始まらず、何かと何かを比べないと、数字は作れません。

「定量化」する際のポイント

  1. それは何のことかを定義する
  2. 何かと何かを比べる

→「なるほど」と言わせる数字をつくる

 

数学的思考を手に入れるためには

数学的思考を手に入れるためには、トレーニングが必要です。

「理論上は数えられなくはないが、現実には数えられないもの」を頭の中で考えることが、トレーニングには効果的。

例えば、「昨日、自分は階段を何段上ったか」など。具体的にどう考えるかは、本書に詳しくありますので、気になる方は読んでみてください。

また、著者がスキマ時間でやっているトレーニング方法も紹介されています。ぜひ、実践して数学的思考を手にいれたいですね。

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プレゼン資料作成におけるグラフの使い方

数字をわかりやすくイメージさせる為に、グラフを資料に用いることが多々あるかと思います。しかし、グラフとは、「何か伝えたいことがあって、それを伝わり安くするために使うもの」です。よって、グラフを使うときには必ず「伝えたいこと」がある必要があります。

グラフには、それぞれ役割があります。

各グラフの役割

棒グラフ

複数の数字を比較し、大小を表現したいとき

例:どの書店が売れているか

折れ線グラフ

増えた、減った、アップダウンが激しい、といった推移や変化を表現したいとき

例:1ヶ月ごとの販売数の変化

円グラフ

シェア(割合)を表現したいとき

例:月別販売数量のシェア

よって、プレゼン資料でグラフを使うときの手順はこちら。

グラフを使う手順

  1. 伝えたいことを決める、メッセージを込める
  2. 伝えたいことが伝わるための、適切なグラフを使用する
  3. 余計な情報はカットする
  4. グラフの情報と口頭の説明内容を一致させる

なお、円グラフは、「円=まんまる」がわかりやすく、視覚的に受け入れやすいため、3Dや分割は使用しないほうがよいそうです。

最後に、資料作成のポイントとなる、相手に何かを伝えるときに意識することをまとめます。

相手に何かを伝えるときに意識すること

  1. そもそも必要かどうかを考える
  2. 伝えたいメッセージをグラフに込める
  3. すべては「for you(相手目線)」で

 

プレゼンのコツ 数学的に説明する方法

数学的に説明する方法

数学的に説明するのに必要なのは「定義・前提」「ゴール」を伝えること。それを「論理」でつなげていきます。

人は、要素と要素が矢印でつながったとき、「なるほど」と思います。

例:私は成人だ→(そして)成人はビールが飲める→(だから)私はビールが飲める

よって、わかりやすく話したい場合、「定義・前提」「ゴール」を示して、伝えたい要素を「接続詞」でつなげていくことが大切です。

まず伝えるべきこと

  1. 今から何を話すのか(定義と前提)
  2. 今日は何をわかってほしいのか(ゴール)

接続詞の役割

接続詞の役割は、文と文をつなげるだけでなく、「相手に話の進行方向を教える」ことがあります。

聞き手は、接続詞の内容から次に相手が伝えることがどんな内容か推測できます。「なぜなら」であれば、相手が次に理由がくると推測できる。そこで相手が理由を伝える。推測した通りの内容を伝えてくれる。だから、その話を「わかりやすい」と思える。これが、「わかりやすい説明」の秘密です。

例:

・昨年は売上が下がった。なぜなら〜(前に述べた内容の理由)

・昨年は売上が下がった。さらに〜(前に述べた内容に追加)

・昨年は売上が下がった。しかし〜(前に述べた内容の反対)

・昨年は売上が下がった。ゆえに〜(前に述べた内容から導き出されること)

相手から、「そもそも」という言葉が出ないためには

プレゼンでもっとも言われたくない「そもそも」という言葉。

これは、最初に伝えるべき前提や背景を共有しないままプレゼンをはじめたときに起こります。

したがって、前提や背景をプレゼンの冒頭に示すことが重要です。以下のようなかたちですね。

「まず前提として、既存製品の落ち込みが顕著です。したがって〜」

「先月、同じチームから2名の退職者がでています。そのため〜」

頭の中が真っ白になってしまうとき

接続詞のあとに、「1秒の間」を入れること。気持ちも落ち着き、不自然でもありません。

例:私は成人だ→そして(1秒)成人はビールが飲める→だから(1秒)私はビールが飲める

コミュニケーションのテクニック1:相手の心の中に「箱」をつくる

聞き手が整理しやすいよう、聞き手の心の中に箱を作ってあげます。

そのためのテクニックとして「今日、お話するポイントは3つです」「その理由は3つあります。1つ目は〜」等、最初に「3つあります」と伝える、というものがあります。

これにより、聞き手の心の中に、3つの箱ができ、そこに、話し手が3つのポイントや理由を述べると、聞き手の心の中の3つの箱に、ぴったり過不足なく収まります。スッキリしますよね。これが、聞き手が「わかりやすい」と感じることにつながります。

コミュニケーションのテクニック2:「ピンときた!」と感じさせる比喩

説明しにくいもの、伝わりにくいものをわかりやすく伝えるために、「比喩」を使います。聞き手に直感で「ピンときた」「わかった」と感じてもらえるためのツールです。

「たとえ」を思いつく能力を磨くためには、「つまり」や「言い換えると」といった言葉を自問自答する癖をつけることです。

プレゼンの9割は数学、1割はハート

プレゼンでは、相手を動かさなければ意味がありません。

勝負どころでする重要なプレゼンの9割は数学的につくる、残りの1割はハートでつくる。この比率が「相手を動かすプレゼン」の黄金比です。

 

まとめ

どうしても、通したい企画や提案がある、もっと提案の精度をあげたいと思っている方は、必読です。電子書籍でもありますので、どこでも手軽に読めるのも魅力。


マンガでわかる デキる人は「数字」で伝える【電子書籍】[ 深沢真太郎 ]

もちろん、紙の本もあります。

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ここでは割愛している、一つずつ丁寧に噛み砕いて説明されている定量化するためのステップなど、非常に勉強になりました。ぜひ一度、読んでみてはいかがでしょうか。

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